児童書に教えられるデートのポイントと乙女の悩み

中学生に人気の本に『都会のトム&ソーヤ』というシリーズがあります。主人公は勉強はあまり得意ではない中学生の男の子で、彼の相棒(正確にはいつも主人公を事件に巻き込んでくれるクラスメート」は大金持ちの御曹司でルックスもよく学校一の秀才です。このコンビが毎回とんでもない冒険を繰り広げてくれるのですが、その事件がとてつもなくおもしろいのです。さて主人公には好きな女の子がいます。しかし彼女は主人公の相棒であるイケメンの秀才君が好きなようです。それでも主人公は彼女とデートをしようと計画を立てます。大人として意見を言わせてもらうと、彼がどうがんばっても彼女を振り向かせることはできないでしょう。

彼女が彼に興味がない上に、別に好きな男の子がいるのですから。しかも彼女の秀才君への気持ちはシリーズのはしばしに見られますから、いくら主人公がすばらしいデートを企画しても彼女がYESと返事をすることがあるとは思えません。例外は彼女の意中の人が同行した場合、つまり3人でのデートでしょうか。もっともそれをデートと呼べるのかどうかは知りませんが。主人公は中学生らしい思い込みで、まず彼女と映画に誘うことにしました。秀才君は恋愛には興味がないのですが、このデート企画にアドバイスを出してくれます。初めに主人公は待ち合わせ場所を映画館に設定します。

しかし秀才君によると映画はデートとしては内容が乏しく、現地集合のデートは二人が話をする機会が少ないということです。そのために最寄の駅で待ち合わせをして映画館まで歩けば、彼女と話をする時間を持てるとのことでした。映画館からの帰りにも店が並ぶ通りを歩けば、二人で見た映画の音楽のCDを探して一緒に過ごせるというのですから、まったくもって秀才君には恐れ入ります。そこまで気遣いのできる男の子がいるなんて、さすがは小説の世界ですね。

これだけ聞くとダメな主人公ですが、実は彼には隠れた才能があります。その能力を誰よりも信じ評価しているのが秀才君なのです。ヒロインは主人公のサバイバル能力を知りませんが、読者である私たちはどんな窮地に陥っても何とかしてくれる主人公の頼もしさを知っています。

このシリーズがおもしろいのは、この主人公の生きる知恵なのですよ。ところで女性ならば小説やマンガの中の男性なのに、もし1人選ぶならば誰を選ぶべきかと思い悩んだ経験があることでしょう。この二人はまさにその難問に値する男の子です。大金持ちで頭も外見もいい男性か、外見も中身も普通なのに応用力は誰にも負けない男性か。結婚するならどちらがいいと思いますか?将来性があるのはどちらでしょうか?あなたならどちらを選びますか?